今日の過去問まとめノートは、第一言語習得です。
過去問では、第一言語習得に関する問題が、
- H29-Ⅰ-問題9-問1、2
- H28-Ⅰ-問題4-問2
- R1-Ⅲ-問題11-問5
- H28-Ⅲ-問題11-問2
にありました。
このまとめノートを見る前に知ってもらいたいことがありますので、ご覧になっていない方は、まず下の記事からご覧ください。
第一言語習得の基礎知識
第一言語習得は、赤本P276~に載っています。
第一言語
習得した複数の言語の中で優先的に使用する言語。
母語
生まれて初めて身に付ける言語。
言語生得説
チョムスキーによる、第一言語習得のメカニズムはもって生まれた生得的な能力だという説。
対照分析
言語間の相違を分析する。
肯定証拠
どのような文が文法的に正しいか示された情報。
否定証拠
どのような文が非文法的(文法的に正しくない)なのかを示す情報。
行動主義心理学
客観的に観察できる行動のみ研究対象とし、刺激-反応の関係を重視した。
過去問から学ぶ第一言語習得
母語保持
- R1-Ⅲ-問題11-問5
母語習得
- H28-Ⅲ-問題11-問2
第一言語習得に関する過去問の解説
H29-Ⅰ-問題9-問1 正解:2
行動主義心理学に基づく言語習得観について問われています。
行動主義心理学は、客観的に観察できる行動のみ研究対象とし、刺激-反応の関係を重視します。
2:刺激と反応を連想的に結びつけることによって言語行動が形成されます。
正解は2です。
H29-Ⅰ-問題9-問2 正解:4
母語と目標言語との差異は学習の困難点となることを主張したものが問われています。
- 根本的相違仮説
- 分離規定言語能力モデル
- 創造的構築仮説
- 対照分析仮説
言語間の相違を分析する対照分析は、母語と目標言語との差異は学習の困難点となると主張しました。
正解は4です。
H28-Ⅰ-問題4-問2 正解:1
コミュニカティブ・アプローチの指導にあたって、現実のコミュニケーション場面に基づいた教材について不適当なものが問われています。
- 対話の相手から否定証拠が与えられること。
- 発話者に情報の選択権があること。・・・選択権、チョイス
- 対話者間に情報の格差があること。・・。情報差、インフォメーションギャップ
- 対話者間のやり取りに真正性があること。・・・真正性
否定証拠は、どのような文が非文法的(文法的に正しくない)なのかを示す情報です。
コミュニカティブな指導に必要ありません。
正解は1です。
R1-Ⅲ-問題11-問5 正解:3
母語保持について問われています。
3:同時期に来日した児童でも、年長者より年少者の方が母語の保持が難しいそうです。
正解は3です。
H28-Ⅲ-問題11-問2 正解:1
母語習得について問われています。
1:子どもが話し手と同じ対象に注意を向けることで、言葉の意味を推測し習得します。
これを共同注意(joint attention)といい、それにより子どもの語彙習得が進むと考えられているそうです。
(参考:新田豊『2018年 日本語教育の検定問題を解く: 平成30年度 日本語教育能力検定試験 解答と解説 Kindle版』)
【日本語教育能力検定】第一言語習得まとめ
以上、第一言語習得のまとめでした。
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