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【日本語教師】勉強になった&面白かった本(Part2)

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日本語教師1年目です。

日本語教師になって読んだ本を書きます。

日本人の知らない日本語|蛇蔵&海野凪子

表紙に「なるほど~×爆笑!の日本語“再発見”コミックエッセイ」とありますが、本当にその通りでした。

学生の言動はいつもフリーダム。

先生「立って言ってください。」

生徒「た」(←「た」って言ってください。)

というイラストから始まるこのエッセイ。

他にも面白いエピソードがたくさんで大いに笑わせてもらいました。

日本語教師は生徒から日本や日本語について色んな気づきがもらえる仕事だなぁと実感しました。

分からないことは「宿題にさせてくだい。」と言って、色々調べる素敵な先生だと思いました。

音読で外国語が話せるようになる科学|門田修平

日本人が英語を話すために音読しようという本です。

私もアメリカに留学した時に、音読の大切さを実感しました。

留学当初、英語の文法は分かるのに話せない、聞けないというジレンマに悩まされました。

留学前から『英会話・ぜったい音読』という本で音読がすごい力を持っているということを知ってはいたのですが、地味な道なので真剣にやっていませんでした。

アメリカに行って「全然何言ってるかわからない!泣きたい!」という窮地に立たされてやっと音読に本腰を入れました。

毎日ルームメイトがいない隙を見計らって音読をしました。(聞かれたら恥ずかしいので^^;)

すると3か月目くらいで急に話せる、聞けるようになり自分でも驚きました。

音読で練習した一文が口からするっと出てきたときの感動は今でも忘れられません。

そこから言語学習には音読が大切だと思って、日本語学習にも上手く音読を取り入れる方法を模索しています。

この本は英語の音読についてですが、基本的な理論、トレーニングは日本語学習にも当てはまると思います。

この本には、

  1. インプット(音韻符号化)
  2. プラテクティス(文法・意味処理)
  3. アウトプット(発音・発声)
  4. モニタリング(聴覚フィードバック)

という4つの工程を元に音読が効果的な理由と方法が書かれてあります。

なぜ効果的かについては専門用語も多く、日本語教育能力検定試験に出てきた難しい話もでてきてちょっと内容が難しかったですが、音読には以下の効果があるという点は実際に音読をした者として理解できました。

音読の効果

  1. リーディング(黙読)のスピードUP
  2. リスニング能力UP
  3. 表現力UP
  4. 筆記試験の点数UP

声に出して読むことによって大脳を広範囲に刺激し、これらの多角的な効果が感じられるということでした。

いいことばっかり!

また下記のような内容もあり、もし音読を授業で取り入れるならと考えるヒントがたくさんありました。

  • 内容を理解していない文を音読しても意味がない。
  • 正しいモデル音声を聞いたあと、ポーズを活用しながら行う。(2秒以内で区切りながら)
  • 映画、ドラマなどを利用したなりきり音読も効果的。

日本語学校で授業をしてみて思ったのは、やはり声を出す生徒が成長するということです。

特に初級学習『みんなの日本語』では、先生が読んだ後に生徒が繰り返すという小学校1、2年生のようなとにかく声に出して読むという授業を多くの場合すると思います。

私は今『みんなの日本語』が終わり初中級の授業をしていますが、やはり『みんなの日本語』で声を出して読んでいた生徒が、どんどん発音もよくなり、耳もよくなってきている印象です。

小学生みたいで恥ずかしいのか、面倒くさいのか、声に出して繰り返すのをしなかった生徒は、残念ながら発音も悪いし、リスニング力も低いと感じます。

以上のこともあり、この本を読んで音読、声に出して読むことの大切さを再認識しました。

しかし!この効果絶大な音読、続けるのがなんとも難しい!

以前ベトナム人実習生のオンライン日本語レッスンで、宿題として音読の練習をするようしていたのですが、続きませんでした。

地味で面白みがなく、効果も即効性があるわけではないので、魅力が伝わりにくいのが理由だと思います。

モチベーションを保つのが難しいんですよねぇ。わかります。私も最初は続きませんでしたから。

面白い教材で、続けたいと思わせる工夫が必要だなぁとまだまだ模索が必要だと感じています。

映画やドラマを使ったら面白そうですよね。

そしていつか私が日本語学校のクラス担任をするときには、自分のクラスで音読を上手く取り入れられればと考えています。

白川静さんに学ぶ漢字は楽しい|白川静、小山鉄郎

漢字学研究の第一人者の白川静さん監修による漢字の成り立ちについての本です。

非漢字圏留学生の漢字の覚えられなさを実感し、この本を手に取りました。

「漢字は難しくないし、一つ一つ覚える必要もない」と仰る白川静さんが、漢字の成り立ち、体系を教えてくれます。

手をめぐる漢字、足、人・・・など関係する漢字がまとめて紹介されています。

授業で漢字を導入する際に、活用できそうな本です。

一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書|山崎圭一

これは日本語授業とは関係がないのですが、今読んで面白いと思っている本です。

日本語教師として世界史を学びなおしたいけど、どうやって始めたらいいかわからないという私にうってつけでした。

膨大な世界史の情報がストーリー仕立てでなるべるシンプルに(なんと年号を使わず)、書かれてあります。

生徒の国のことや、世界から見る日本の立ち位置など日本語教師として頭に入れておきたいなぁと思います。

【池上彰の世界の見方】シリーズ|池上彰

上記の『一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書』を読みつつ、池上先生の世界の見方シリーズを読むとぐ~んと理解が深まりました。

池上彰さんが中学校などで授業をした内容が載っていて、わかりやすく興味深いです。

下記のシリーズがあります。

  • 中国・香港・台湾: 分断か融合か
  • 東南アジア: ASEANの国々
  • 朝鮮半島: 日本はどう付き合うべきか
  • アメリカ: ナンバーワンから退場か
  • ロシア: 新帝国主義への野望
  • ドイツとEU: 理想と現実のギャップ
  • イギリスとEU: 揺れる連合王国
  • インド~混沌と発展のはざまで
  • 中東: 混迷の本当の理由
  • 中国: 巨龍に振り回される世界
  • 15歳に語る現代世界の最前線

まとめ:日本語教師に役立つ本

以上、日本語教師にまつわる本についてでした。

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