今日は、教授法①
- オーディオ・リンガル・メソッド
- コミュニカティブ・アプローチ
- タスク中心の教授法
です。
過去問では教授法に関する問題が、下記にありました。
- R1-Ⅰ-問題6-問1
- H30-Ⅰ-問題6-問3、4
- H29-Ⅰ-問題4-問1
- H28-Ⅰ-問題4-問1~3
- H27-Ⅰ-問題4-問4、5
- H26-Ⅰ-問題4-問1
- H26-Ⅰ-問題6-問5
- R1-Ⅲ-問題5-問3
- H30-Ⅲ-問題11-問1、2
このまとめノートを見る前に知ってもらいたいことがありますので、ご覧になっていない方は、まず下の記事からご覧ください。
教授法/AL法、CA、TBLTの基礎知識
教授法は赤本P188~に載っています。
今日は用語説明が多いので、日本語教育能力検定試験 分野別用語集も参考にしました。
オーディオ・リンガル・メソッド(AL法)
音声言語の優先、語彙数を制限して音韻と文法の習得に重点を置く。入門期から話すことを重視する教授法。
- モデル会話
- ミムメム練習
- パターン・プラクティス(代入・変形・応答・拡大/拡張練習)
- フォーカス・オン・フォームズ(FonFs)
コミュニカティブ・アプローチ(CA)
コミュニケーション能力の獲得・養成を目標とした教授法。
- ロールプレイ
- ディベート
- タスク練習
- フォーカス・オン・ミーニング(FonM)
タスク中心の教授法(TBLT)
学習者のニーズに合わせて設定されたタスクを中心とし、タスク遂行の過程で言語を習得させていく教授法。
- フォーカス・オン・フォーム(FonF)
過去問から学ぶ教授法/AL法、CA、TBLT
オーディオ・リンガル・メソッド(AL法)
- R1-Ⅰ-問題6-問1
- H30-Ⅰ-問題6-問3
- H29-Ⅰ-問題4-問1
- H27-Ⅰ-問題4-問4
よりオーディオ・リンガル・メソッドの特徴を学びます。
コミュニカティブ・アプローチ(CA)
- H28-Ⅰ-問題4-問1
- H27-Ⅰ-問題4-問5
よりコミュニカティブ・アプローチの特徴を学びます。
タスク中心の教授法(TBLT)
- H28-Ⅰ-問題4-問3
- H26-Ⅰ-問題6-問5
よりタスク中心の教授法の特徴を学びます。
フォーカス・オン・フォームズ(FonFs)
- H30-Ⅲ-問題11-問2
フォーカス・オン・フォーム(FonF)
- H30-Ⅲ-問題11-問1
教授法/AL法、CA、TBLTに関する過去問の解説
R1-Ⅰ-問題6-問1 正解:2
制限作文アプローチの背景にある言語教育の考え方が問われています。
- グアン・メソッド
- オーディオ・リンガル・メソッド
- コミュニカティブ・アプローチ
- ナチュラル・アプローチ
制限作文アプローチ・・・特定の言語項目を使用して作文をさせる方法。(赤本P224)
オーディオ・リンガル・メソッドの流れで考案され、作文形式の文法練習とも言われています。
内容よりも、文型や表現が正しく使われているかという形式面が重要視されます。
正解は2です。
H30-Ⅰ-問題6-問3 正解:1
オーディオ・リンガル・メソッドの文型練習の留意点が問われています。
- 全体練習をして個別練習する。○コーラスをしてソロ練習する。
- 形や発音に誤りを指摘しない。×→○指摘する。
- 口頭練習と同等に書くドリル練習を行う。×→○口頭優先。
- 学習者同士でQ&A練習をしない。×→○パターン・プラクティスは学習者同士のQ&Aと言える。
正解は1です。
H30-Ⅰ-問題6-問4 正解:1
パターン・プラクティスの応答練習の例が問われています。
教師:毎日、歩きますか。はい。
学習者:はい、歩きます。
のような練習が応答練習です。正解は1です。
H29-Ⅰ-問題4-問1 正解:3
パターン・プラクティスを重視する教授法が問われています。
- フォーカス・オン・フォーム
- コミュニカティブ・アプローチ
- オーディオ・リンガル・メソッド
- TPR(Total Physical Response)
パターン・プラクティスといえば、オーディオ・リンガル・メソッドです。
正解は3です。
H28-Ⅰ-問題4-問1 正解:4
コミュニカティブ・アプローチの背景となる考え方が問われています。
コミュニカティブ・アプローチは、コミュニケーション能力の育成を重視するフォーカス・オン・ミーニング(FonM)です。
4:会話の中で意味交渉が生じることで、言語習得が促進される。
正解は4です。
H28-Ⅰ-問題4-問2 正解:1
コミュニカティブ・アプローチの指導にあたって、現実のコミュニケーション場面に基づいた教材について不適当なものが問われています。
- 対話の相手から否定証拠が与えられること。
- 発話者に情報の選択権があること。・・・選択権、チョイス
- 対話者間に情報の格差があること。・・。情報差、インフォメーションギャップ
- 対話者間のやり取りに真正性があること。・・・真正性
選択権、情報差、真正性があると実際のコミュニケーション場面に沿ったロールプレイなどができます。
正解は1です。
H28-Ⅰ-問題4-問3 正解:4
タスク中心の教授法の学習活動で不適当なものが問われています。
パターン・プラクティスは、オーディオ・リンガル・メソッドの練習法です。
正解は4です。
H27-Ⅰ-問題4-問4 正解:2
オーディオリンガルメソッドで不適当なものが問われています。
1、3、4は正しいです。
オーディオリンガルメソッドは、話すことを重視する教授法です。
2:四技能バランスよく養成する。
は不適当です。正解は2です。
H27-Ⅰ-問題4-問5 正解:3
コミュニカティブ・アプローチのシラバスの項目例が問われています。
- レストラン、郵便局・・・場面シラバス
- 広告を読む、メニューを読む・・・技能シラバス
- 誘う、依頼する・・・機能シラバス
- 趣味、家族・・・話題シラバス
コミュニカティブ・アプローチは、コミュニケーション能力の獲得・養成を目標とした教授法です。
コミュニケーションが多い「誘う」「依頼する」などの機能シラバスが適しています。
正解は3です。
H26-Ⅰ-問題4-問1 正解:4
ディスカッションやディベートを使用する教授法が問われています。
- コミュニティー・ランゲージ・ラーニング
- コンプリヘンション・アプローチ
- オーラル・アプローチ
- コミュニカティブ・アプローチ
ディスカッションやディベートといえば、コミュニケーションが多いコミュニカティブ・アプローチです。
正解は4です。
H26-Ⅰ-問題6-問5 正解:1
意味中心の活動の中で、必要に応じて学習者の注意を文法項目に向けさせる指導法が問われています。
- タスク中心言語教育
- 技能シラバス
- 概念機能シラバス
- 認知記号学習理論
意味と文法どちらにも目を向けるのは、フォーカス・オン・フォーム(FonF)=タスク中心の教授法です。
正解は1です。
R1-Ⅲ-問題5-問3 正解:3
パターン・プラクティスの拡張練習の例が問われています。
教師:買ってくれました。
学習者:買ってくれました。
教師:本を。
学習者:本を買ってくれました。
教師:姉が。
学習者:姉が本を買ってくれました。
のような練習が拡張練習です。正解は3です。
H30-Ⅲ-問題11-問1 正解:1
フォーカス・オン・フォームについて問われています。
FonFは、意味も言語形式も意識させます。
1:意味のある伝達活動に従事させながら、必要に応じて言語形式も意識させる。
正解は1です。
H30-Ⅲ-問題11-問2 正解:4
フォーカス・オン・フォームズの例が問われています。
FonFsは、言語形式重視の教授法です。
4:学習者が問題集にある文法の空所補充問題を解く。
正解は4です。
【日本語教育能力検定】教授法/AL法.CA.TBLTまとめ
以上、教授法のまとめでした。
頻出用語なので、すぐ答えられるようにしたいです。
余談なのですが、聴解問題CDがたまにすごく面白いですよね。
日本人男女の会話で、男性が全然話を聞かないで、女性が「もー!聞いてるのぉ?!」と怒るのとかとても面白かったです。
こんなに面白いのが検定中に流れたら、笑わないでいられるか自信がありません。笑
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