今日の過去問まとめノートは、談話分析です。
過去問では、談話分析に関する問題が、
- H30-Ⅰ-問題12-問1~3、5
- R1-Ⅲ-問題10-問1、2
- H30-Ⅲ-問題2-問1
- H30-Ⅲ-問題11-問5
- H27-Ⅲ-問題4-問1、2
- H27-Ⅲ-問題12-問2
- H26-Ⅲ-問題3-問1
- H26-Ⅲ-問題4-問4
- H26-Ⅲ-問題10-問1
- H26-Ⅲ-問題12-問4
にありました。
このまとめノートを見る前に知ってもらいたいことがありますので、ご覧になっていない方は、まず下の記事からご覧ください。
談話分析の基礎知識
談話分析は、赤本P142~に載っています。
談話
一連の話し言葉や書き言葉。
談話標識・ディスコースマーカー
会話の中で話し手が聞き手に送る合図。例)あのー、だけど、まあ
隣接ペア
ペアになっている2つの会話。それぞれが連続して発せられるもの。例)A:おはよう。→B:おはよう。
挿入連鎖
隣接ペアの中に別の隣接ペアが入ること。例)A:席空いてますか。→B:何名様ですか。→A:3人です。→B:はい。こちらへどうぞ。
優先応答
隣接ペアで肯定的な応対をするもの。例)A:飲みにいかない?→B:いいね。行こう。
非優先応答
隣接ペアで相手の期待に沿わない返答をすること。例)A:飲みにいかない?→B:うーん。明日も早いし・・・。
ヘッジ・垣根表現
相手との距離を取る言い方。例)長くなるかもしれないけど
リペア・修復
発話が不明瞭な場合に明確にしたり、言い間違った場合に訂正したりすること。
自己か他者が指摘、修復するかで分類される。
- 自己指摘、自己修復
- 他者指摘、他者修復
プライミング効果
予め入った情報(プライム)が、言語や概念の結びつきを活性化させること。その結果、後の学習(ターゲット)が効果的に進むなど無意識のうちに影響を受ける。
過去問から学ぶ談話分析
リペア・修復
- H30-Ⅰ-問題12-問5
談話標識・ディスコースマーカー
- H26-Ⅲ-問題4-問4
談話分析に関する過去問の解説
H30-Ⅰ-問題12-問1 正解:4
隣接ペアの応答部分に先行する発話の期待に沿った反応を示すものが問われています。
発話の期待に沿った反応=優先応答です。
A:これ、コピーしといて。
B:はい、分かりました。
のような応答が優先応答です。
正解は4です。
H30-Ⅰ-問題12-問2 正解:3
ヘッジの例が問われています。
ヘッジとは、相手との距離を取る言い方です。
A:今日手伝ってくれない?
B:明日とかならいいんだけど。
「とか」でぼかし表現を使い距離を取っています。
正解は3です。
H30-Ⅰ-問題12-問3 正解:4
会話の流れを決める言語形式について問われています。
会話の流れを決める言語形式は、
4:談話標識の「つまり」です。
正解は4です。
H30-Ⅰ-問題12-問5 正解:4
修復について問われています。
修復は、
4:語彙や文法など形式面の誤りだけでなく、表現の不適切性も対象となります。
正解は4です。
R1-Ⅲ-問題10-問1 正解:4
談話能力が欠如している例が問われています。
4:「先生、いい天気ですね。論文を貸していただけませんか。」と言うのは、前と後の文が繋がりません。
談話能力が欠如している例です。
正解は4です。
R1-Ⅲ-問題10-問2 正解:2
談話標識の例が問われています。
2:依頼のやりとりを終えるときに、「では、そういうことで」と言う
のは談話標識です。
正解は2です。
H30-Ⅲ-問題2-問1 正解:4
談話について問われています。
4:文芸作品などに含まれるモノローグも談話です。
正解は4です。
H30-Ⅲ-問題11-問5 正解:1
プライミング効果について問われています。
プライミング効果とは、予め入った情報(プライム)が、言語や概念の結びつきを活性化させることです。
1:他者が用いた言語形式に影響を受け、それと同じ言語形式の使用が増えます。
正解は1です。
H27-Ⅲ-問題4-問1 正解:4
談話の話題です。話し言葉では書き言葉の文に対する単位を「文」ではく「発話」とする理由として不適当なものが問われています。
- 言いさしのような不完全な「文」でも一つのまとまりとなるから。○
- ポーズや繰り返しなどが多用されると「文」とはみなしにくくなるから。○
- 名詞一つでもイントネーションなどによって「文」のような単位になるから。○
- 書き言葉のように文法的に正しい「文」を話すことはないから。×→○ある
正解は4です。
H27-Ⅲ-問題4-問2 正解:2
隣接ペアについて問われています。
A:①昨日の夜、何を食べましたか。
B:②いつ?
A:③昨日の夜。
B:④国の料理です。
A:⑤いいですね。⑥自分で作りましたか。
B:⑦はい。
隣接ペアは、
- ①と④「昨日の夜、何を食べましたか。」-「国の料理です。」
- ②と③「いつ?」-「昨日の夜。」
- ⑥と⑦「自分で作りましたか。」-「はい。」
です。正解は2です。
④と⑤「国の料理です。」-「いいですね。」も隣接ペアかと思ったのですが、
④「国の料理です。」は①「昨日の夜、何を食べましたか。」の隣接ペアなので
④と⑤は違います。
H27-Ⅲ-問題12-問2 正解:4
非優先応答について問われています。
- 評価-賛成・・・優先応答
- 申し出-受諾・・・優先応答
- 挨拶-挨拶・・・優先応答
- 苦情-弁明・・・非優先応答
正解は4です。
H26-Ⅲ-問題3-問1 正解:2
「挨拶」-「挨拶」のような発話を何というか問われています。
- 挿入連鎖
- 隣接ペア
- TRP(Transition Relevance Place)
- FTA(Face Threatening Acts)
隣接ペアです。
正解は2です。
H26-Ⅲ-問題4-問4 正解:2
談話標識について問われています。
談話標識とは、
- 接続詞・・・例)でも
- 助詞・・・例)なら
- 感嘆詞・・・例)あら
など文法的には別々に扱われてきた要素を、相互作用という観点から1つのカテゴリーとして捉えなおしたものです。
正解は2です。
H26-Ⅲ-問題10-問1 正解:2
プライミング効果について問われています。
プライミング効果とは、
2:先に提示された語によって、それに関連する語が思い出されやすくなることです。
正解は2です。
H26-Ⅲ-問題12-問4 正解:1
学習者によるリペア(=自己修復)が含まれる会話例が問われています。
学習者:先週見ます。
母語話者:見ます?
学習者:あ、先週見ました。
のように学習者が自分で修復するものが自己修復です。
正解は1です。
談話分析の過去問まとめ
以上、談話分析のまとめでした。
余談ですが、TWICEの新曲『I CAN’T STOP ME』のダンスパフォーマンスがすごいです。
揃いすぎて一糸乱れぬ団体芸という感じです。
運動会の団体ダンスを見て感動した気分になりました。
息がこんなに合うのは、やっぱりTWICEだからですね~^^
https://coco-daisy.com/k-pop-2020/
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