今日の日本語教育能力検定過去問は、取り立て助詞「も」です。
過去問では、取り立て助詞に関する問題が、
- R1-Ⅰ-問題3-C(12)~(15)
- H30-Ⅰ-問題3-D-(18)
にありました。
昨日、助詞6種類を確認したので、取り立て助詞の問題は解きやすくなっていると思います。
このまとめノートを見る前に知ってもらいたいことがありますので、ご覧になっていない方は、まず下の記事からご覧ください。
取り立て助詞の基礎知識
赤本P40~に載っています。
取り立て助詞
他の要素との関係を背景に、文中の語について意味を添える助詞。
主題・対比 | は、なら | 母なら出かけた。 |
追加・列挙 | も | 私も日本人だ。 |
限定 | だけ、しか、ばかり、こそ | 一人しかいない。 |
極端な例示 | さえ、まで、でも | 彼にまで笑われた。 |
評価 | など、なんか、なんて、くらい | それくらいできる。 |
取り立て助詞「も」に関する過去問の解説
R1-Ⅰ-問題3-C【取り立て助詞「も」】(12)正解:4
取り立て助詞について問われています。
分かり易い例は「私も日本人だ。」という文です。
暗に「他にも日本人がいる。」ということを示しています。
4:文中のある要素に焦点をあて、暗示された要素との関係を表す。
正解は4です。
R1-Ⅰ-問題3-C【取り立て助詞「も」】(13)正解:1
取り立て助詞「も」について問われています。
「も」の用法は赤本では「追加・列挙」(例:バナナも食べる。)です。
- 並立
- 共起
- 類似
- 対比
この中で最も意味が近いのは、1:並立なので、正解は1です。
R1-Ⅰ-問題3-C【取り立て助詞「も」】(14)正解:4
取り立て助詞が取り立てるのは、直前の名詞句が普通ですが、
命題を取り立てる場合もあり、その具体例が問われています。正解は4です。
4の命題は、
「頭を冷やすこと(命題)も(取り立て助詞)したし、薬を飲むこと(命題)も(取り立て助詞)した」
となります。
2019年 日本語教育の検定問題を解く: 令和元年度日本語教育能力検定試験 解答と解説
(参考:2019年 新田豊『日本語教育の検定問題を解く: 令和元年度日本語教育能力検定試験 解答と解説 Kindle版』)
R1-Ⅰ-問題3-C【取り立て助詞「も」】(15)正解:2
取り立て助詞「も」の「意外さ」の用法、が問われています。
「子どもが5人も生まれた」の「助数詞+も」は、話し手の期待や予測より大きな数量を表しています。これは読んでそのままです。
正解は2です。
H30-Ⅰ-問題3-D【日本語の歴史】(18)正解:2
かつて係助詞と呼ばれていた助詞で現在でも使用されている例が問われています。
現代でどのように使われているかを具体的に考えてみます。
- 「か」・・・「今日か明日」→×接続助詞、◎並列助詞
- 「も」・・・「私も日本人」→◎取り立て助詞(追加・列挙)
- 「は」・・・「私は行きます」→×格助詞、◎取り立て助詞(主題・対比)
- 「ぞ」・・・「今日はめでたいぞ」→×並立助詞、◎終助詞
正解は2です。
昨日、「は」は格助詞でないことを勉強しました。
なので3の選択肢に惑わされません。
格助詞・・・を・に・まで・が・より・から・で・へ・と( 覚え方:鬼までが夜からデート。)
の9個です。
【日本語教育能力検定】取り立て助詞「も」まとめ
以上、取り立て助詞「も」の過去問解説のまとめでした。
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