今日は、聞く技能の指導です。
過去問では、聞く技能の指導に関する問題が、
- R1-Ⅰ-問題5-問4
- H30-Ⅰ-問題10-問5
- H26-Ⅰ-問題5-問2
- H30-Ⅲ-問題5-問3
- H30-Ⅲ-問題11-問3
- H28-Ⅲ-問題8-問1
にありました。
このまとめノートを見る前に知ってもらいたいことがありますので、ご覧になっていない方は、まず下の記事からご覧ください。
聞く技能の指導の基礎知識
読む技能の指導は、赤本P224~にあります。
トップダウン処理
背景知識や常識を利用し、予測や推測しながら理解していく言語処理方法。
ボトムアップ処理
細かい部分から理解を進める言語処理方法。
ディクテーション
音声教材から聞き取った音を文字化して、聞き取りする活動。
シャドーイング
音声を聞きながら、文字を見ずにわずかに遅れてすべての言葉を繰り返していく音声反復練習法。
ディクトグロス
4技能を組み合わせた言語活動で、個人学習とピア・ラーニングが同時に行える学習指導法。(※赤本には聞く技能に記載されているので、聞く技能に今回まとめました。)
手順は以下の通り。
- まとまった内容で、少し複雑な短文を教師が数回読み、学習者はメモを取る。
- 聞き取り後、メモを元に各自で元の文章を復元する。
- ペアやグループで、文章を完成させていく。
ディクトコンポ
文の一部をディクテーションさせ、続きを作文させる活動。
過去問に学ぶ聞く技能の指導
中級の聴解教材
- R1-Ⅰ-問題5-問4
- H30-Ⅲ-問題5-問3
初級の聴解教材
- H26-Ⅰ-問題5-問2
- H30-Ⅲ-問題5-問3
シャドーイングの効果
- H26-Ⅲ-問題9-問5
聞く技能の指導に関する過去問の解説
R1-Ⅰ-問題5-問4 正解:4
中級の聴解教材作成の留意点で不適当なものが問われています。
1~3は正しいです。
4:中級なのでモダリティ「はずだ」「かもしれない」などの表現を避ける必要はありません。
正解は4です。
H30-Ⅰ-問題10-問5 正解:1
シャドーイングの説明が問われています。
- 聞こえてきた音声を、間を開けないで聞こえたまま声に出していく。
- やや長いフレーズや文の全体を聞いて、それを正確に文字化する。
- 聞こえてくる発話を、同時に母語に変えて声に出していく。
- 文ごとにポーズが置かれた音声を聞いて、ポーズの間に音声を繰り返す。
正解は1です。
H26-Ⅰ-問題5-問2 正解:1
初級聴解教材の作成の留意点で不適当なものが問われています。
2~4は正しいです。
1:未習の語彙・文型も含めます。推測する力も養われます。
正解は1です。
H30-Ⅲ-問題5-問3 正解:2
聴解素材の留意点で不適当なものが問われています。
1、3、4は正しいです。
2:初級レベルでは、最初から自然で長い文を入れると難しいです。
正解は2です。
H30-Ⅲ-問題11-問3 正解:3
ディクトグロスの説明が問われています。
3:教師が読み上げた文章を、メモや記憶をもとに学習者が協力して再構築するのがディクトグロスです。
正解は3です。
H28-Ⅲ-問題8-問1 正解:2
- 1.教師が読み上げたテクストを、学習者がメモする。
- 2.学習者がグループで協力して、もとの文章を復元する。
- 3.教師が読み上げたテクストを学習者に配布し、学習者は確認・修正する。
- 4.教師が、テクストの文法項目を説明する。
上記の活動の名前が問われています。
- ディクトコンポ
- ディクトグロス
- ディクテーション
- ディクタカンバセーション
正解は2です。
H26-Ⅲ-問題9-問5 正解:1
シャドーイングの効果として不適当なものが問われています。
2~4は正しいです。
1:発話は自動化する面もありますが、意味内容の理解は自動化しません。
正解は1です。
【日本語教育能力検定】聞く技能の指導まとめ
以上、聞く技能の指導の過去問まとめでした。
過去問中に出てきたモダリティの記事はこちらです↓
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