今日は、テスト/項目応答理論、標準偏差、相関関係です。
前回テストの種類・条件をまとめました。今回はそれ以外のテストに関する問題をまとめます。
過去問では、テストに関する問題が、
- R1-Ⅰ-問題7-問5
- H30-Ⅰ-問題5-問4
- H28-Ⅰ-問題7-問4
にありました。
このまとめノートを見る前に知ってもらいたいことがありますので、ご覧になっていない方は、まず下の記事からご覧ください。

テストの基礎知識
項目応答理論(IRT)
項目応答理論は、赤本P241~に載っています。
複数の異なるテストの得点を、比較可能な共通の尺度上に表すための統計的理論に基づいたテスト理論。
日本語能力試験、日本留学試験など大規模なテストで用いられている。
標準偏差(SD=Standard Deviation)
標準偏差は、赤本P245に載っています。
全体の得点が平均値を中心としてどのように分布しているかを示す値。
相関関係

対応づけることができる2つのデータ間で、一方の数値が変化するともう一方がそれに応じて変化する関係のこと。
上記のように正・負の相関、無相関係があります。
例えば、縦軸が聴解テストの点数、横軸が文法テストの点数だとします。
- 正の相関・・・聴解テストが良い生徒は、文法テストも良い。
- 負の相関・・・聴解テストが良い生徒は、文法テストが悪い。
- 無相関係・・・2つのテストに関連がない。
と言えます。
過去問から学ぶテスト
項目応答理論(IRT)
- R1-Ⅰ-問題7-問5
より項目応答理論の特徴を学びます。
テストに関する過去問の解説

R1-Ⅰ-問題7-問5 正解:4
項目応答理論(IRT)を用いることで可能になることが問われています。
項目応答理論は、実施回の難易度や受験者の運によらずに、受験者の実力を正確に測ろうとする理論です。
一般に項目応答理論を採用した試験では、問題を公開しません。
公開すると各問題の難易度が変動し、試験結果の公平な判定が妨げられるからです。
(参考:2019年 新田豊『日本語教育の検定問題を解く: 令和元年度日本語教育能力検定試験 解答と解説 Kindle版』)
4:実施回の異なる大規模テストの結果を共通の基準で比較できます。
正解は4です。
H30-Ⅰ-問題5-問4 正解:1
標準偏差の説明が問われています。
標準偏差は、
1:得点分布の散らばりや広がりの程度を示す数値です。
正解は1です。
H28-Ⅰ-問題7-問4 正解:2
テストの相関関係について問われています。
- 強い正の相関
- 弱い正の相関
- 強い負の相関
- 弱い負の相関

上記の絵を見てください。問題文の図は正の相関です。
また点の集まりが密集しておらず、散らばっているため弱い正の相関です。
正解は2です。
【日本語教育能力検定】テストの過去問まとめ
以上、テストのまとめでした。
過去問中に紹介した過去問解説本は、Amazon Kindleで読むことができてお勧めです。
2019年 日本語教育の検定問題を解く: 令和元年度日本語教育能力検定試験 解答と解説

日本語ブログランキング
ブログランキングに参加しています。
押してもらえると大変嬉しいです。
各ランキングサイトに移れば完了です。ありがとうございます^^