今日の過去問は、指導技術です。
過去問では、指導技術に関する問題が、
- R1-Ⅰ-問題4-問2、3、4
- H28-Ⅰ-問題10-問5
- H29-Ⅲ-問題11-問2
- H29-Ⅲ-問題13-問4
にありました。
このまとめノートを見る前に知ってもらいたいことがありますので、ご覧になっていない方は、まず下の記事からご覧ください。
指導技術の基礎知識
指導技術は、赤本P226~に載っています。
ティーチャートーク
語学教師が学習者に対してする話し方。学生のレベルなどに配慮し、理解可能な範囲で授業を行うことを常に心がける。
提示質問/ディスプレイ・クエスチョン
質問者が答えを知っていて尋ねる質問。例)今日は何曜日ですか。
指示質問/レファレンシャル・クエスチョン
質問者が答えを知らずに尋ねる質問。例)週末何をしましたか。
IRF/IRE型
教室の談話は、下記の構造から成り立っている。
- I・・・Initiation(教師の発話の始動)
- R・・・Response(学習者の応答)
- F/E・・・Feedback/Evaluation(教師のフィードバック/評価)
例・・・
教師:今日何時に起きましたか。(教師の発話の始動)
学習者:今日7時に起きます。(学習者の応答)
教師:違いますよ。「今日7時に起きました。」と言いましょう。(教師のフィードバック/評価)
板書
書くタイミング、消すタイミング、文字のサイズや使用文字種のレイアウトは、授業前に事前に考える必要がある。
発達の最近接領域(ZPD)
他人からのアドバイスや示唆を受けて、何かができるようになる段階。(赤本P188)※学習観の変遷と学習理論・言語観にありますが、ここでまとめます。
過去問から学ぶ指導技術
フォーリナートークとティーチャートークに共通する特徴
- H29-Ⅲ-問題13-問4
指導技術に関する過去問の解説
R1-Ⅰ-問題4-問2 正解:1
学習者とコミュニケーションを図り易くするために簡略化した話し方、が問われています。
- ティーチャートーク
- ラポートトーク
- ケアテイカースピーチ
- インナースピーチ
正解は1です。
R1-Ⅰ-問題4-問3 正解:2
指示質問の説明が問われています。
- 正しく文が作れるかどうか確認する質問
- 教師が知らない情報を尋ねる質問
- 場面を提示し、推論を促して答えさせる質問
- 読解文の内容に関する事実関係を尋ねる質問
正解は2です。
R1-Ⅰ-問題4-問4 正解:4
板書の留意点について問われています。
- 授業の内容がわかるように、例文や説明をたくさん書く。
- 書き写す負担を軽減するため、出てきた単語を記すに留める。
- 書く内容は予め想定せず、学習者の反応によって決める。
- 教案を作成する段階で、いつ何を書くかを計画しておく。
授業の前に板書計画もします。
正解は4です。
H28-Ⅰ-問題10-問5 正解:2
最近接発達領域(ZPD)について問われています。
2:まだ一人ではできないが、他者のサポートを受ければできる領域です。
正解は2です。
H29-Ⅲ-問題11-問2 正解:4
IRE/IRFの典型例が問われています。
教師:自社の山田部長を取引先に紹介するときに、何と言いますか。
学習者:部長の山田です。
教師:はい、いいですね。
のように、
- I・・・Initiation(教師の発話の始動)
- R・・・Response(学習者の応答)
- F/E・・・Feedback/Evaluation(教師のフィードバック/評価)
で構成されるのがIRF/IREです。
正解は4です。
H29-Ⅲ-問題13-問4 正解:2
フォーリナートークには見られないティーチャートークの特徴が問われています。
- 複雑な構造の文を使わない。
- 非文法的な発話を含まない。
- 発話を明瞭化する。
- 情報の内容を調節する。
2:外国人の友達には、その友達が分かる範囲で非文法的な発話もします。
他の3点はフォーリナートークにもティーチャートークにも共通する特徴です。
正解は2です。
フォーリナートーク・・・母語話者が非母語話者に対してする話し方。(赤本P346)
【日本語教育能力検定】指導技術の過去問まとめ
以上、指導技術の過去問まとめでした。
先日実習で、板書計画の大切さを身に染みて感じました。
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