日本語学校の非常勤講師になって8か月経ちました!
自分の備忘録のためにも感じたこと、勉強になったことをまとめたいと思います。
すでに日本語教師をされている方には当たり前の内容だと思いますが…、新米日本語教師の私にとって驚いたこと、面白いと思ったことなどを記します。
1か月目の日記はこちら↓
日本語教師8か月目
JLPTのN3に向けて
2021年12月5日(日)にJLPTがありますね。生徒たちはN3合格に向けて勉強しています。
私はまだ読解や聴解などの授業は難しくてできないので、N3の漢字や語彙などの授業を担当しています。
N4からN3になると急に難しくなる感じがします。
まず対象の漢字が急に増えてびっくりしました。問題文にはほぼ振り仮名がないので、漢字が読めないと漢字の問題に関わらず読解、聴解も文法も全然問題が解けないなぁと実感しました。
そして語彙も覚えることが多いです。日本語の語彙の多さを実感します。
早く読解や聴解の授業もできるようになりたいです。そのためにまずJLPTを勉強しなくては!
新米日本語教師の気づき
あなたが大好き
『日本語教育のためのコミュニケーション研究』という本を読みまして、
実際のコミュニケーションで必要な日本語力について考えるようになりました。
私が担当する生徒は『みんなの日本語』初級を終えたので、今まさにコミュニケーション力をつける時期だと思うのですが、いまだに「あなた」を使います。
日本語のリアルな会話で「あなた」って使いますか?!英語と違って基本使いませんよね。
先日病院でお医者さんから「あなたもそのほうがいいでしょう?」と言われました。たくさんの人を相手にする職業では確かに使うかもしれません。
生徒数が多いマンモス大学の授業で教授が生徒に「あなたは?」など。
ですが知り合いの間柄では失礼に聞こえるので、「あなた」は使わないのではないでしょうか。
でも生徒は「あなた、それよくないよ。」「あなたはどう?」など「あなた」が大好きです。
そういえば初回の授業のとき、生徒から声をかけられた第一声が「あなたは日本人ですか。」でした。
半年も日本にいるのにまだ「あなた」を使うんだな~とそのときは思っていたのですが、それから半年経って一年も日本にいるんだから、そろそろわかったほうがいいのでは?と思い「あなた」は日本語では使いませんよと教えました。
生徒はぽか~ん、初耳という感じ。
そして先日その理由がわかりました!
日本語学校の先生が使っているんですね。一人でなくて少なくとも四人の先生が使っているのを耳にしました。
どの先生もベテランの先生なので、ここでは「あなた」を使うのが当たり前なんだなぁと思いました。
でもその先生方も日常生活で「あなた」は使わないはず。
個人的には日常生活で使わない日本語は日本語学校でも使わないほうがいいのでは?と思っています。生徒の誤用に繋がってしまう気がします。
例えばバイトで先輩に「明日休みですか。」と聞くときに「あなたは明日休みですか。」と今の生徒たちなら言いかねません。だいぶ失礼な印象になってしまいます。
日本語学校で先生が使うにしても「みんなは『あなた』を使わないでくださいね。」という注意くらいはあったほうがいいんじゃないかな~と新人としては思いました。
ちょっと派生して私の2歳の姪っ子の話なのですが、最近「見て^^」という代わりに「見てごらん^^」と言うのにハマっています。
とっても上から。w
親や周りが日常使う日本語が習得されていくまさにいい例だと思います。
失礼にならない日本語、実際のコミュニケーションを学ぶためにも、授業で多用する日本語には気を付けたいなぁと思いました。
2022年6月追記
ベテラン先生方が「あなた」を使う理由がわかりました!
やっと留学生が来日してきてたくさんの留学生が学校に来ているのですが、
名前が覚えられない!
外国のなじみがない名前ですし、カタカナ表記で読みにくいですし、さらに顔と名前も一致させないといけないし・・・
ほとんど日本語がわからない新しい留学生たち。咄嗟に注意しないといけないこともたくさんあって、
「ちょ、ちょっと!あなた!!そっちじゃなくてこっち!!!」とつい言ってしまいそうになって初めて先生方の「あなた」を使う気持ちがわかりました。
早く生徒の名前を覚えなければ^^;
語彙コントロールが変なところで・・・
『みんなの日本語』の文型をもとにした語彙コントロールに少しずつ慣れてきました。
語彙コントロールのおかげで、生徒に日本語が伝わるようになってきたのですが、この語彙コントロールが日常生活でも出てしまうのに困っています!
話題の転換は「じゃ(3課)」が染みついて、オフィシャルな場面でも「じゃ」と言ってしまいなんか失礼な感じになったり、ベテラン先生に尊敬語を使ったほうがいい場面でやさしい日本語になったり。
まだまだ使い分けに慣れません。
そうかと思えば、咄嗟の話す場面と違い書く場面では時間があるので、どの日本語を使うべきか考え込んでしまいます。
学校で他の先生にメモを書いた際、用件とともにお菓子を置いたのですが、「もしよろしければ召し上がってください。」というとても丁寧な尊敬語に。
前の会社なら「よければ食べてください。」と書いていたはずですが、日本語学校でのメモはとても気を遣います。w
不自然なくらい尊敬語を使うのも考え物だな~と思いました。
まとめ:新米日本語教師8か月目
以上、日本語非常勤講師8か月目の感想でした。
ついに2021年11月8日から入国緩和されたと喜んでいたら、オミクロン株でまた入国が厳しくなってしまいました。新しい留学生はいつ来るのでしょうか。。。?!
外務省|海外渡航・滞在>国際的な人の往来再開に向けた段階的措置について